競走水面
大村ボートの水面特性といえば大きく二つに分けられます。まずは何といってもインコースが強いことです。昔は満潮の時に強いと言われていましたが、最近は干潮でもインコースが強いシーンが見受けられ、イン1着率は50%、3連率は75%を超えています。風向きも影響し、追風がスローのインコースには有利が一般的ですが、選手によっては考え方は様々なようです。大村の舟券作戦は、まずはインコースを軸に組み立てると言っても過言ではありません。もう一つは2マークの出口のうねりです。2マーク側の防波堤の下部が開いており大村湾と繋がっているため目に見えにくい独特のうねりが発生しますので2 マークはキャビリやすく、ほとんどツケマイが効きにくいようです。ですから大村の2マークの攻略は「差し」が定番となっています。そのため、大村の2マークは腕のいい選手、水面特性を熟知している地元選手などがうまく捌き、スピード任せに行く若手などは飛んでしまうこともあります。
スタートに関しては、「大村はスタートが難しい」という声を聞きます。目標物が無い、風向きが変わりやすいが主な原因でスタートが慎重になる選手が多いようです。判断材料の一つとしては出走表等のその節のスタートタイミングを見て、その選手が掴んでいるかどうかの目安となるでしょう。
- 対岸の電光表示板は全長66m、高さ約9m。発売窓口の発売機と同じ日本トーター製でコンピューターと連動、発券状況により、タイムリーなオッズと票数を表示しています。隣の大型映像装置は、758インチ。場内放映の実況チャンネルとは別番組でより多くの情報 が盛り込まれ放映されています。特に人気なのは、二度走りの選手の情報やリプレイなど。
- 水面のスタートライン0秒付近の発走台には大時計と信号灯、チェッカー灯が設置されています。大時計の文字板は直径約3m。黒の艶消し塗装で1分針は白色、12秒針は黄色(蛍光)であることが基準。観客側からは見えない信号灯とチェッカー灯は、F1レースなどでお馴染みのように、選手にスタートの瞬間や、最終周回を知らせたり、失格や競技中止などを知らせます。
- ターンマークと小廻り防止ブイ(大村では2マーク側のみ設置)。ターンマークの大きさは底面の最大部分の直径が110cm、高さは95cm。ボートの接触や衝突時のショックを緩和し、形状を失わないような素材で造られています。
- スタートライン0秒地点から、5mの所には赤×白、45mの所には黄×白、そして80m(内側)の所には青×白の標識ポールと空中線が設けられてます。高さは水面(満潮時)から3m。一辺が45cmの正三角形で色付と白の2枚で一組の三角旗が付けられています。組と組の間隔は180cm。
- 超高精細型電子スリットカメラ装置によるスタート判定写真。以前の(撮影→現象→主審判定)という一連の作業が、現在この電子スリットカメラでは、主審席の高解像度モニターで直に判定が可能となり、そのままプリントアウトされるようになりました。
- ピット出発後、スタート前の待機行動エリアからスタートライン付近を見たところ。選手の緊張が一番高まる場所です。