1952年4月6日、国内で初めてレースが開催されたボートレース発祥の地・大村。2018年9月23日よりナイターレースを開始し、近年はミッドナイトボートレースも実施。夜のレース場としてすっかり定着している。
そんな大村の特徴は、「日本一インが強い」ということ。年間を通して60%以上、季節によっては
65%を超えることもある。基本的には“インからの相手探し”というのが大村舟券の鉄則だ。
舟券の参考にしたいのがオリジナル展示情報(展示・一周・回り足・直線タイム)。計測は自動で展示タイム1位選手の1着率は27.6%。対して6位だと8.0%しかなく、信頼度の高さがうかがえる。
ホームページ上では、項目別1位の選手の背景が赤くなるため、赤が多いほど狙う価値が上がる。インを軸に展示情報で相手を絞るとより良い舟券がゲットできるはずだ。
大村は昼夜でガラリと豹変!
大村のイン1着率は全国屈指。ただ、レース毎によって“強弱”の差がくっきりと表れている。大きく2区分に分けると、「昼」は弱く、「夜」は強いだ。
前半戦の6Rまで、イン1着率が60%を超えるレースはない。その中でもイン最弱の4Rは、万舟出現率が唯一20%超えとなる20.2%にも及ぶ。
ただ、イン回収率に目を向けると1・4Rは90%と優秀。3ケタ配当が少ないこともあり、インから手広く勝負できる。
逆に7Rからはイン天国。特に7Rは1着率70%超え、3ケタ配当率40%超えという超本命レース。だが買い目をかなり絞る必要があり、予想の難易度は上がる。
最も警戒したいのが10R。1着率73.8%、3ケタ率35.1%と一見堅そうだが、平均配当は最も高い7,971円。これは荒れた場合は特大万舟となることが多く、「本命or大穴」の二極化が色濃く表れている。
イン1着率が最も高いのはメインカード前の11R。万舟出現率、平均配当も低く、無理な穴狙いは厳禁だ。
①-②-③はレース毎で買い方が異なる
過去1年間(2022年11月1日~23年10月31日)、大村で最も出現した出目は①-②-③で8.3%。
ただ、回収率は68.9%と低く、いわゆる「当たりやすく、儲かりにくい」出目だ。だがこれもレース毎に特徴が違うことを頭に入れたい。
例えば11Rの①-②-③は出現率21.2%と圧倒的に高い上に、回収率も驚異の151.5%。10Rの①-②-③(出現率6.3%、回収率44.3%)と比べると、その差は一目瞭然だ。
12Rは①-②-③、①-③-④の出現率は合算で23.3%。つまり約4回に1回はどちらかの出目が出現している上に、回収率もともに優秀。この2点で勝負してもいいくらいだ。
前半戦では2Rが出現率トップにして回収率も100%超えだ。
①アタマのオイシイ狙いは8Rの①-⑤-⑥。全レースを通じ、①アタマで回収率トップ5にランクインしたのはこの1点のみ。繰り返しになるが、
大村はインが強いだけ、レース毎の買い目・出現率・回収率に特徴があることを覚えておきたい。
全国24場には、1,521機のモーターがある(23年10月末時点)。そのなかで大村の19号機は、1着率42.1%、2連対率63.2%の成績を残し、その底力は日本一と言える。このスーパーモーターのトリセツを紹介しよう。
インは鬼に金棒
ただでさえ強い大村のインにこの19号機が加わるとまず負けない。スタートでハナを切らずとも1マークでは先手を取れる状況に持ち込む。舟券的には①-②か①-③がほとんどで、わずかに①-③の割合が高い。
イン以外でも1着率が高い!
伸びの強さが19号機の最大の売りだが、出足や回り足ももちろん強力。2~4コースの1着率は33%を超え、5・6コースでも20%以上。圧巻は大外で、大村の6コース1着率は1%程度しかないが、19号機であれば5回に1回は勝つ。 象徴的なレースが枝尾賢が乗ったGⅠ71周年の3日目12R。6号艇の枝尾はチルトを0.5度に跳ね、スリット手前から空を飛ぶような加速感。ぐいぐい伸びて一気のまくりを決めた。インの峰竜太を沈めたことによって、そのパワーを凄みをより際立たせた。そして優勝戦まで勝ち進み、カドまくりで見事に優勝した。
年間を通すと61.6%の1着率を誇る大村のインコース。しかし季節別で見ると、最大で10.9%もの差がある。それぞれの傾向を見ていこう。
春は2コース軸
イン勝率63.9%は、季節別で2番目の強さ。注目は2コースの2着率。27.9%あり、連軸の中心にもってこい。きっちり差して追走する。
穴狙いの夏
酷暑と言われた今年の夏は人もモーターもバテた。出足が落ちてイン負けが増え、2~5コースの1着率が大幅アップ。 なかでも5コースがほかの季節の倍近く強くなった。
カドの秋
イン勝率は大村の平均並みだが、特注はカドになる4コース。2・3コースの信頼度が低く、伸び一発によるカドまくりがよく決まる。
イン最強の冬
気温が最も低くなる冬はイン1着率66.8%で絶対的な強さを誇る。ダッシュはまったく届かず、スロー決着がほとんど。本命で大きく勝負だ。
一般的に追い風は差し、向かい風はまくりというのがセオリーだが、ここ大村ではどうか。 まず大村らしさを象徴するのが向かい風と横風で、イン勝率は約63%。平均配当も堅めで、この条件であれば、素直にインからの本命勝負に徹したい。
穴党注目は追い風の時。イン勝率は56.4%と大幅に下がり、その分2・3コースの1着率がアップする。2コースの差しが決まりやすくなるのは、冒頭で述べたセオリー通りで、②-①の出現頻度が高い。 そして波乱になるのが3コースまくりと5コースまくり差し。追い風セオリーに倣って1・2コースがスピードを緩めたところに、3コースの思い切った全速戦が決まることがよくある。 その時は内2艇は引き波に沈むので、外が連動して好配当になる。もう一つ上の配当を狙うならば、5コースのまくり差しがオススメ。配当分布的にも50倍以上のゾーンがアツい!